明暗分かれる、新聞社のサブスク戦略(2019/8/5)

2019/08/19

株式会社キメラ(XIMERA,inc.)は、出版社・新聞社や放送局といったパブリッシャーに対し、SaaSの提供やコンサルティングを通じたビジネス支援をしている会社です。

弊社のニュースレターでは、パブリッシャーの方々に向けて国内外の注目ニュースをご紹介するほか、キメラの最新動向を隔週でお届けしています。

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ブログではバックナンバーを掲載しています。ここからは【2019年8月5日号】の内容をご覧ください。

1.海外パブリッシャーのサブスク動向

■明暗分かれる、新聞社のペイウォール設置

ハーバード・ビジネス・スクールは、ウェブ媒体にペイウォール(課金障壁)を設けることは、パブリッシャーにとって諸刃の剣になりうるとの論考を発表しました。

米国の新聞社79社を調査したところ、電子版を有料課金にしてペイウォールを設けたことにより、売上高が24%増加した媒体もあれば12%減少した媒体もあるそうです。コンテンツの独自性があり読者の回遊率が高い媒体であれば、ペイウォールによって印刷媒体の需要増が期待できますが(ニューヨーク・タイムズなどが成功例の一つです)、そうでない媒体の場合はペイウォールが読者の離脱を招いてしまうことが客観的なデータで示されました。サブスクリプションの導入にあたっては、その前に読者のエンゲージメントをしっかりと高めることが重要です。

2.海外パブリッシャーの最新ニュース

■ニューヨーク・タイムズ、フェイクニュース対策でブロックチェーン利用を認める

今年7月、ニューヨーク・タイムズは、ブロックチェーンを利用して報道写真の真正性を証明するプロジェクトを開始しました。写真や動画がいつどこで撮影されたのか、誰が撮影したのか、編集や掲載された方法に関する情報を含むニュース素材の「文脈的メタデータ」をブロックチェーン上に保管することを目指しており、2019年後半まで概念実証(PoC)を実施します。テクノロジーによってフェイクニュースを防ぐ試みは定期的に情報公開され、報告書の公開も予定しています。最新の情報はプロジェクトの公式サイト「The News Provenance Project」で発表されるようです。

■スポーツに特化した定期購読メディア「The Athletic」購読者数が50万人突破

7月30日、米国発のスポーツニュースに特化したサブスクメディア「The Athletic」は、購読者数が50万人に到達したことを発表しました。2016年に創業された「The Athletic」はデジタル版限定で、広告なしの有料購読メディアです。購読料は月額約10ドルと決して安くありませんが、紙媒体を母体としないメディアがここまで購読者を集めたという点で注目に値するニュースです。現在では米国とカナダの約50都市で展開をしており、数百人もの現地新聞社のスポーツ報道者が報道を手がけています。8月には新たにUK版もリリースし、有料購読の必要性を説く声明も掲載しています。

注目ニュース2:国内パブリッシャーの取り組み

■日経ビジネスで新機能「有料記事のギフト」開始

7月16日、日経ビジネス電子版は非会員に有料記事をプレゼントできる「ギフト機能(β版)」を追加しました。有料会員は有料記事をシェアできるURLを月に3本まで発行でき、URLを発行後の24時間は無料で記事を閲覧できます。URLは不特定多数がアクセスでき、ログイン不要で記事を閲覧できるようです。インフルエンサーが有料記事をギフト機能で拡散し、新規読者が増える…なんてことも期待できそうです。

■小学館×集英社×Fringe81がマンガアプリの広告プラットフォームを共同開発

小学館と集英社は、アドテク企業のFringe81とともに、出版社のマンガアプリに対してワンストップで広告の出稿・運用ができるプラットフォーム「MangaAdPlatform」を3社で共同開発し、8月に提供開始すると発表しました。掲載メディアや広告位置を開示することで広告主の安心感を担保するだけでなく、マンガアプリ内の各種データ(閲覧作品等)を機械学習にかけたターゲティングも実施できるそう。コンテンツ提供者の目線を取り入れた広告プラットフォームとして、この先が非常に楽しみです。

4.キメラ最新情報

■中国のニュースアプリは膨大なページビューを粛々と生み出す――グローバルのパブリッシャーが活用する方法

米国発の記事コンテンツ分析ツール「Chartbeat」の公式ブログを翻訳・公開しました。今回は、動画投稿サービス「TikTok」で有名なByteDance社が運営するキュレーションアプリ「TopBuzz」の急成長を紹介しています。

TopBuzzは日本向けのブランド強化に取り組んでいるそう。これからSmartnewsやGunosyのように、記事のトラフィックリソースとして注目が高まるかもしれません。

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