コミュニティに支持されるコマースメディア
#48 May 22th, 2023
同じ思いや興味関心を持つ同志(クリエイターやファン)で組成されるコミュニティが形成され、ブランドやサービスがそこにどう影響を与えていくのかが非常に重要になってきています。メディア面においては、より高い評価がたくさんついている、視聴数があるということが価値になってきましたが、近年では「信頼できるネットワークの一員になれること」や、「カルト的な魅力に引き寄せられること」により、大きなコミュニティを形成するという事例が出てきてます。従来だとそうしたクリエイターやブランドはSNSのアルゴリズムで評価されず顕在化してこないため、メインストリームになることは滅多にありませんでしたが、近年そうしたニッチ需要がグローバルに広がり、ビジネススケール的にも無視できない動きとなってきました。
本稿では、そうしたニッチコミュニティによって支持されるサービスやブランドの事例を取り上げ、次世代のコミュニティとの関係性を考える参考材料としたいと思います。
クラウドサービスの統合管理によるコスト最適化
#47 April 3rd, 2023
Google、Amazon、Meta、Twitter、Netflixなどで繰り返し報道されているレイオフや、SVB(シリコンバレーバンク)の経営破綻、シルバーゲートの事業終了に現れているように米国の経済状況は悪化しています。現在の局面ではあらゆる企業でコストカットが求められ、そのなかでも人件費のほか、ITコスト、特にクラウドサービス関連の支出コントロールは重要になっています。
三方良しの購入体験を実現するクリエイターコマース
#46 February 20th, 2023
現状のインフルエンサーマーケティングでは、ブランドが期待していることとクリエイターが期待していることが一致していないことで、エンドユーザ、クリエイター、ブランドいずれも最適な体験を提供できているとは言えません。
そこで近年エンドユーザとクリエイターとブランドの目的を一致させる三方良しの購入体験を提供し、課題を解決しようとするスタートアップが登場しています。本記事では特にEC領域でその課題に取り組むスタートアップを紹介したいと思います。
進化するAIとクリエイターの未来
#45 Janunary 16th, 2023
近年ではAIが自動生成する文章・画像などが実用レベルに高度化しています。過去にXimera Media Next TrendsでもOpenAIが提供する自然言語を理解し文章や画像を作ることできるAIモデルについて紹介しました。
本稿では生成系AIツールの現状、より実用レベルで使える生成系AIスタートアップの事例、生成系AIが今後クリエイターやビジネスマンに与える影響について考えていきたいと思います。
2022年後半のメディアトレンドを振り返る
#44 December 22th, 2022
2022年も最後になりましたので「2022年後半のメディアトレンド」をとりあげたいと思います。景気は決して良いとはいえない状況ですが、そんな状況だからこそ来年も創造的で興味深い出来事が次々と生まれていくと確信しています。
Web3が一般普及するために必要な利便性と安全性
#43 November 29th, 2022
2021年から引き続き「Web3」という言葉は、未だにバズワード的に利用されており、さまざまな会社やクリエイターから毎日のように新たなサービスやコンテンツがアナウンスされています。一方で全体で見ると、Web3が一般普及したかと言われると、まだその状態には至っていません。
コラボレーションとリミックスを促進するクリエイターエコシステム
#42 October 18th, 2022
現在の音楽市場では、他者が制作した音源を使って作曲することが当たり前になっています。古くはヒップホップのトラックメイカー(MCやラップを入れる前の楽曲を作る人)が、他者の過去楽曲の一部を切り取り、それをループさせて、新たな楽曲として成立させていました。
以降制作に使うための音源はさらに増え、例えばドラムの各音(スネア、バスドラム、ハイハットなど)をバラバラに録音した音、キーボードのフレーズ、心地よい聴こえ方をする部分だけ切り取られたボーカルなど、数秒にも満たないサウンドがメーカー/個人を問わず幅広く提供されるようになりました。
融合するメディアとコマース
#41 September 20th, 2022
もはやメディアとコマースは切っても切れない関係になっており、領域が重なり合ってきています。メディア企業がEC事業を展開する(またはその反対)という単純な話ではなく、メディアでストーリーを作り、それを体現する製品/サービスをコマースを通じて提供する、そうした一連の体験を提供することが重要なポイントになります。
リスクを低減し成長を支援する新たなリテールテック
#40 August 30th, 2022
D2Cは最初は実店舗は持たず販売チャネルはECのみで成長していきますが、オフラインで顧客を獲得する方が効率的となるタイミングがやってくると言われています。
しかし実店舗への進出は非常に敷居が高く、やること・考慮しなければいけないことが多岐にわたります。近年こうした課題を抱える企業を支援するスタートアップが現れており、実店舗の企画・構築・運営を支援するソリューションを展開しています。
2022年上半期のトレンドを振り返る
#39 August 9th, 2022
直近のインフレと株価下落による経済への影響は、あらゆる方が気にしている点かと思います。スタートアップ界隈では、VCやプライベート・エクイティファンドの資金が提供されづらくなるため、今回取り上げたサスティナブル関連の動き、Web3関連の動き、クリエイターエコノミー関連の動きなど多くの分野でイノベーションが起こりにくくなる可能性があります。逆に言うとそういった中で耐え忍び、生き延びた企業が骨太で筋肉質になっていることになるので、成長のチャンスとポジティブにとらえていくことが重要です。
景気後退(リセッション)におけるビジネスのあり方
#38 July 28th, 2022
現在、米国経済を起点にインフレが急激に進み、景気の冷え込みを警戒して株価は大きく下落しています。所謂景気後退(リセッション)と呼ばれる状況に近づいていると考えられます。それもドットコムバブルやリーマンショック以来の大きな不況になると言われており、当然のことながらメディア産業だけではなく、全産業に影響を与える大きな出来事になる可能性が高くなっています。
本稿では、そのような景気後退が予期される状況を捉え直し、企業やビジネスがどのように生き延びていけるのか、特に厳しい環境に晒される米国のスタートアップの事例をベースに本稿でテーマとして取り上げます。
インターネットのIdentityの変化
#37 July 8th, 2022
インターネットのIdentityの問題へのアプローチの一つとして近年ではWeb3に代表される自律分散型のインターネットが取りざたされるようになり、さらにはWeb5という新たなIdentityの考え方が出てきました。本稿ではWeb2およびWeb3の問題と、Web5がどのように問題解決を図ろうとしているか見ていきたいと思います。
Identityはインターネットの基盤となる概念なので、一見ビジネスから遠い話に聞こえます。ですがインターネットにおけるアカウントとデータに関する重要な考え方であり、場合によっては既存ビジネスに強く影響を与える可能性があります。今後のメディアビジネスでのユーザアカウントとデータのあり方の参考になると考え、本稿でテーマとして取り上げます。
Z世代(GenZ)が注目する新たなソーシャルメディア
#36 June 27th, 2022
ソーシャルメディアを利用している人のなかでも、とくにZ世代は良くも悪くもソーシャルメディアに強い影響を受ける世代です。調査を受けたZ世代は、60%以上がInstagramやYoutubeを毎日チェックしており、43%が自身のポジティブなイメージを形成するためのコンテンツ「だけ」を投稿しなければならないと感じ、37%がたくさんのいいねやコメントを得るためのプレッシャーを感じています。
ほかの世代よりも「ありのままの自分でいたい」傾向が強いZ世代に、既存のソーシャルメディアに対して息苦しさを感じるタイミングがあるのは上記の調査からも明らかです。この問題を解決するためにいくつかのスタートアップが新たにZ世代向けのソーシャルメディアを提供しています。
クリエイターエコノミーの実態とあるべき支援
#35 June 8th, 2022
古くは2011年頃よりYoutube Starと呼ばれるYoutubeで収益を上げる人々が出てきたことに端を発し、近年ではYoutube、TikTok、Twitch、Spotify、Substack、またはその領域でクリエイターが収益を得ることができるようになりました。
こうした状況はクリエイターエコノミーと呼ばれています。今やクリエイターは世界で5000万人以上存在し、1042億ドル(約13兆円)以上の市場規模があると言われている大きな産業です。
付加価値を生む、 キャリア開発支援の有料会員コミュニティ
#34 May 19, 2022
近年は離職や転職を考える個人に従来の企業の対応が難しくなっています。そんななかPersonal Developmentに役立つプログラムやコミュニティをコンテンツとして提供することで、高い付加価値を生み出すスタートアップがあります。
体験型コマースで購入前後のギャップを埋める
#32 March 28, 2022
これまでは、ショールーム化された店舗を訪れ実物を確認する、AR機能を使ってスマートフォンで3Dの製品イメージを確認する、などで期待ギャップを埋めようとするソリューションが提供されてきました。一方で既存のソリューションは依然として形や色味を確認できる程度で、実際利用したときに得られる効能や製品同士を組み合わせたときの状況をリアルに想起することができません。
こうしたギャップ解消が十分できていない問題に対し、購入前に「体験」の一部を提供することでうまく解消しようとするサービスにシリコンバレーをはじめスタートアップ界隈で投資が集まっています。今回はそれを「体験型コマース」と呼び、事例を見ていきたいと思います。
#31 サスティナブルファイナンス:ヘルシーなパーソナルローン
@March 8, 2022
ファイナンスのなかでも、パーソナルローンは「クレジットカードを使いすぎてしまい返済が滞る」、「住宅や車など返せない額を借りてしまう」、「学生ローンの残債が返せず社会人になっても豊かな生活ができない」など、身近で起こりうる大きな社会問題となっています。
アメリカでは、家庭で抱える負債として、住宅ローン、カーローン、クレジットカード残債、学生ローンの4つのカテゴリーの負債の額が圧倒的に大きいです。とくにクレジットカード残債と学生ローンについては、収入の少ない学生時代から長期間にわたり負債として残りつづけることや、住宅ローンやカーローンなどに比べて高い金利となっていることから、より多くの人にとって共通する問題となっています。
#30 サスティナブルコマース: リセール支援プラットフォーム
@February 25, 2022
本稿では、「リサイクル、リユース、リデュースを中心とした持続可能な社会に向けてプロダクトやサプライチェーンが考慮されているコマース全般」をサスティナブルコマースと定義します。今回はサスティナブルコマースの中でもブランドがリセール(二次流通)ビジネスに乗り出しているトレンドをキャッチアップしたいと思います。
消費者が古着や不要品を廃棄するのではなく、フリマなどリセール市場に出品することは、Z世代の古着・リバイバルブーム、コロナによる経済的損失の補填、SDGsなど持続可能な世界に向けた社会的な要請といったさまざまな観点から、以前よりも重要性が増しています。
#29 メディア運営におけるDAOの可能性
@February 10, 2022
2021年あたりから多数のDAOが立ち上がり、現在も数えきれないほど新たなDAOのニュースを目や耳にします。DAOの中にはメディア領域を専門とするDAO(Media DAO)も存在しており、DAOがメディア企業や組織への考え方にどう影響を及ぼしているのか、具体的にどのような事例が出てきているのか見ていきたいと思います。
#28 著名VC・クリエイターが予想する2022年: Web3はどうなるか
@January 24, 2022
メディアのトレンドとそれを巻き起こすスタートアップを追いかける連載シリーズXimera Media Next Trendsの第28回となる今回は、2022年のWeb3どうなっていくかを著名VCやクリエイターの予測を参考に、ざっくり理解したいと思います。今回は特に当該領域で定評のある下記3名の投資家・クリエイターの方々の2021年振り返り&2022年の変化を予測する記事を参考としました。
#27 2021年のメディアトレンドを振り返る
@December 23, 2021
メディアのトレンドとそれを巻き起こすスタートアップを追いかける連載シリーズXimera Media Next Trendsの第27回となる今回は、年末ということでこれまでXimera Media Next Trendsで扱ってきたテーマから2021年のメディアトレンドを振り返ります。
#26 分散自立型組織「DAO」による新たな組織の形
@December 13, 2021
本連載第24回で取り上げたように、中央集権的なプラットフォームへの対抗の動きとして、ブロックチェーンを基盤に分散自律的なサービスやプロダクトが多数登場しています。そして、多くのWeb3のサービスやプロジェクトの意思決定は、ひとりのCEOやPdMのような人間や組織ではなく「DAO」と呼ばれる分散自律的な組織・コミュニティによってなされています。
今回はDAOとはなにか、その具体的事例について紹介することで、DAOへの理解を深め将来的な可能性について触れていきたいと思います。
#25 アルゴリズムドリブンなメディア
@November 30, 2021
ソーシャルメディアや動画サイトをはじめとして、我々が普段利用しているメディアの多くで、アルゴリズムによる機械的な意思決定が行われています。たとえば、TikTokやYoutubeやNetflixのフィードは機械的にパーソナライズされ、できる限りユーザにサイトに滞ってもらえるように最適化されています。
そうしたデータサイエンスやAIの進化は止まらず、「次世代のヒットメーカーを見つけ出す」、「アルゴリズムがコンテンツ自体を生成する」など、これまでのアルゴリズムやAIでは難しいと考えられていたタスクも実用レベルになってきました。
#24 Web3時代のWriting Platform
@November 24, 2021
昨今Web3がバズワード化している背景には、GAFAに代表される、各種プラットフォームへの一極集中があると考えられます。Web2時代のプラットフォームは、少数の人間が提供するアルゴリズムとルールが全ユーザに適用され、プラットフォームの意を介さない動きは排斥されます。しかしFacebookの内部告発にも代表されるように、少数の巨大な力を持つプラットフォームが間違った運用をしてしまえば壊滅的な影響を人々に及ぼすことは明らかです。
そうした問題を解決するためにWeb3の考え方が支持を得つつあります。そしてメディア領域ではクリエイターとファンが自律分散的にプラットフォーム自体を作り上げるような動きをサポートするサービスが出てきているのです。
#23 Good Input UXをめざして
@November 9, 2021
本、ネット記事、ニュースレター、Twitterなどさまざまな媒体を介して誰もがコンテンツを読んで情報をインプットしています。現代は電子書籍も含むインターネット上のコンテンツの量は爆発的に増え、明らかな情報過多になっています。そんななか、各人が効率的に情報インプットを行い、読む行為を通じて自分の次のアクションに役立つよう記憶するプロセスが非常に重要となっています。そのプロセスを本記事では「Good Input UX」と定義し、その実現に取り組むスタートアップを紹介したいと思います。
#22 ユーザ獲得のためのネットワーク
@October 20, 2021
本連載第19回でSaaSのユーザ獲得コスト(CAC: Customer Acquisition Cost)が年々上がっていることを共有しましたが、これはSaaSに限らずほかの業界でも起こっています。たとえば、Facebookの1000インプレションあたりの広告コスト(CPM: Cost Per Mille)は、2020年1月には9.89ドル(約1,000円)でしたが、2021年9月には14.46ドル(約1,500円)になっており、1.5倍程度高くなっていることがわかります。
こうした状況で効率よくユーザを獲得しようにも、広告出稿以外にはSEOなどオーガニックに集客する必要があり、とくに資金力やリソースが少ないブランドには厳しい環境となっています。そこで近年ブランド間で独自のネットワークを形成し、お互いにユーザを融通し合うことで、課題を解決しようとするスタートアップが登場しています。
#21 次世代のパーソナルメディア作り
@October 11, 2021
本連載第9回「ノーコード/ローコードツールによって変革されるパーソナルブランディング」でも取り上げましたが、各クリエイターやインフルエンサーが持つパーソナルブランドを表現し運営するための一つの方法が、個人が運営するデジタルメディア(=パーソナルメディア)を立ち上げることです。
古くはフルスクラッチで制作した個人ホームページからはじまり、現代ではさまざまなプラットフォームで、テキスト、音声、動画、VR/ARなどさまざまな媒体で自己表現が可能になりました。一方でパーソナルメディアの立ち上げや運営負荷、魅力の高め方、コンテンツの発見可能性、それぞれの点でまだ改善の余地があります。
#20 Z世代がハマるソーシャルコマース
@September 29, 2021
本連載第2回でも取り上げたZ世代(米国で用いられている定義上、1997年以降に生まれた0-24歳)は、世界の人口比で35%を超え、今後の文化経済の中心世代になることが予想されています。そんなZ世代が特にハマっている購買体験の一つがソーシャルコマースです。
ソーシャルコマースの中でも特に注目されているのがライブコマースで、マッキンゼーのレポートによるとライブコマース市場は2020年で1710億ドル(約18.8兆円)の規模があり、2022年には4230億ドル(約46兆円)の規模まで伸びると予測されています。TikTok、Instagram、Facebook、YouTubeと大手プラットフォームもライブコマースに次々と参入しており、競争も激化しています。
#19 メディア化するSaaS企業
@September 10, 2021
SaaS企業にとって顧客獲得コストは上がりつづけています。これに加えて現代は単に情報を発信しても注目を得ることができなくなっています。上がりつづけるCACを抑え、アテンションを維持するために必要なアプローチがタイトルにあるSaaS企業のメディア化だと考えられます。
#18
@August 26, 2021
新型コロナウイルスのクラスタが近くで起こってないか、ワクチン接種の場所はどこなのか、行きたいイベントは本当に開催されるのかなど、近年は自分の身の回りに起こっている事件や関心が高いイベントの行方が非常に気になるところです。そうした需要に対して、事件/イベントを早期に知り、友人や家族と共有し、アクションをとるためのメディア=イベントドリブンメディアが台頭してきています。
#17
近年VCまたはVCに所属する投資家、またクリエイター(特にスタートアップにおけるグロース経験やエンジェルとして活動する個人投資家など)が自らコンテンツを発信する機会が増えています。VCがブログなどでスタートアップへの投資活動について開示することはこれまでも多く行われてきましたが、近年は業界のトレンドや未来予想を開示することも珍しくなくなってきました。また同時にクリエイター側では、Substackなど有料のニュースレターを中心とした個人メディアの成功を起点として、マイクロファンドを組成しメディアとVCを両輪で回す事例も出てきました。つづきを読む @August 6, 2021
#16
ニュースメディアは近年、主な収益源である広告についてGoogle、Facebookを中心としたテックの巨人にそのトラフィックと収益源を奪われつつあります。それに対し既存のメディアは、有料のサブスクリプション、イベント、グッズ販売など新たに読者から収益を獲得するビジネスモデルの模索を続けています。また、大手メディアから独立したライターやフリーランスライターがプラットフォームを使ってニュースレターやサロンといった形で新たなメディアを立ち上げ、エンゲージメントの高い読者から継続的に直接収益を得る形態も増加しています。これらによって、メディアやライターが提供するサービスやコンテンツが増えると同時に、無料ではなく一定の費用を支払ってコンテンツを消費する変化が起こっています。つづきを読む
@July 16, 2021
#15
近年Creator Economyが広がるなかで、クリエイターは世界でプロ・アマ含め5000万人以上いると言われています。競争環境の激化によって、各クリエイター達はユーザにエンゲージする品質を維持しながら、爆速にコンテンツを製作する必要に迫られています。メディアやクリエイターによっても違いますが、収益化の観点から、更新頻度はYouTubeでも週2〜3本以上、TikTokに至っては1日に数本投稿されることも珍しくありません。ソーシャルメディアを主戦場にするクリエイターはこの更新頻度を維持するため、コンテンツ製作の爆速化を迫られているのです。つづきを読む
@July 7, 2021
#14
インタラクティブな動画体験をファンに提供するには、コンポーネントとして何が必要なんでしょうか。現時点でインタラクティブな体験にはさまざまな定義があり、絶対的な解はありません。そのため多くの企業がゼロからプロダクトを構築しベストな形を模索しています。今回はそうした需要に答えるべく近年登場している(1)動画インフラレイヤー、(2)インタラクティブレイヤーを提供するスタートアップ、それを活用した(3)インタラクティブ動画サービスの事例を紹介したいと思います。
@June 23, 2021
#13
マイクロペイメント自体は決して新しい概念ではありません。コンテンツに支払いをするコスト(ユーザ側の障壁、システム側での対応)がかかることや、各コンテンツ毎にうまく金額設定できないと、広告収入やサブスクで賄っていた収益を減らしてしまう可能性もあり、ジャーナリズム関係でも上手くいかないと言われてきました。しかし近年そのような問題を解消しようとするスタートアップが出現しています。今回はそんなマイクロペイメントに挑戦するスタートアップの事例をご紹介したいと思います。
@June 7, 2021
#12
インタラクティブメディアとは、コンテンツ配信者からユーザに対して一方通行にコンテンツを届けるだけではなく、ユーザのインタラクションによってコンテンツ自体やコンテンツ提供者の提供するものがダイナミックに変わるメディアを指しています。今回はインタラクティブメディアの新たな事例として、Snapchat上でインタラクティブにストーリー展開が進んでいくSolve、動画ストリーミングとして新たな形を生み出したRival Peak、XRライブコンサートを提供するWaveXRを紹介します。つづきを読む
@May 20, 2021
#11
クリエイターエコノミーが広がっていくなかでクリエイターの価値をビジネスに変えていくためのプラットフォームは多数出現しています。いまやクリエイターが活動を続けていくための鍵は、いかに自分に合ったプラットフォームを選択し自身のビジネスを最適化しつづける運用ができるかにかかっているといえるでしょう。つづきを読む
@May 11, 2021
#10
コミュニティについては、本連載の第5回にて大きくアンバサダー型、プロフェッショナル型、ファンクラブ型の3つのコミュニティドリブンで成長していくメディアのパターンをご紹介しました。本稿ではいずれのパターンでも必要とされる、クリエイターとファンの間、もしくはファン同士を結びつけユーザエンゲージメントを高めていくためのバックエンド=CommunityTechをとりあげたいと思います。つづきを読む
@April 16, 2021
#09
ノーコード/ローコードツールの登場によってこれまで以上に個人ベースでビジネスを行うことが容易になり、会社に従属する個というだけではなく、一人の個として活躍できる環境が広がっています。これは誰もがクリエイターになり、誰もが自由にビジネスを作っていける時代になってきていることを表しています。つづきを読む
@April 1, 2021
#08
現代はユーザーの可処分時間の激しい奪い合いが起こっており、書籍・出版ビジネスもその渦中にいます。Fortnite、Minecraftのようなオンラインゲーム、YouTubeやNetflixに代表される長尺の動画、TikTokのような新興のバイトサイズコンテンツ、また最近ではClubhouseのような音声を中心としたメディアと、書籍・出版ビジネスも同じ土俵にいるのです。つづきを読む
@March 15, 2021
#07
メディアの信頼について取り扱った前回のポストでもご紹介しましたが、近年新たに出現してきたメディアにはアルゴリズム、またはその志向や信条により情報の局所化・断片化が起こりやすい状況があります。前回はそれらにより情報の偏りとその修正が難しくなる点を挙げましたが、今回は特定の領域に情報を絞り込むことによって、ユーザ需要を満たしポジティブな傾向が見られるニューローカル/ニッチメディアを取り上げます。つづきを読む
@February 24, 2021
#06
Edelmanが提供するTrust Barometer 2021の調査結果で、メディアや情報ソースへの信頼度は、検索エンジン、伝統的なメディア(マスメディア)、オウンドメディア、ソーシャルメディアのいずれもここ10年で最低の水準となりました。つづきを読む
@February 5, 2021
#05
近年のD2Cムーブメントが代表するように、まず特定の世代に対して特定の商品を作り込んで提供し、熱狂的なファンを獲得、その上でそのブランドとコミュニティを両輪で回していくことで成長する事例がよく見られます。あらゆるものが溢れている現代では、よりニッチで熱狂を生み出すものが求められているのです。つづきを読む
@January 26, 2021
#04
テレビ 、映画、ラジオ、インターネット動画、Podcastなどをはじめ、これまで多くのメディアが視聴者に向けてコンテンツを発信し、視聴者側で受動的にコンテンツが消費されてきました。このような受動的なコンテンツ消費の場合、ターゲットとなる特定のユーザセグメントに合わせたコンテンツが提供されますが、コンテンツ自体は誰に対しても同じ静的なものが提供されます。つづきを読む
@January 13, 2021
#03
アメリカでは1億9200万人が毎月音声コンテンツにアクセスしているという調査結果も出ており、ハードウェアもコンテンツも明確に音声の存在感が増しました。この状況を追うように大手プレイヤーからスタートアップまで音声メディア・コンテンツに対する動きが数多く起こっており、このトレンドをおさえていくことでメディアの次世代のあり方を考えるきっかけとなればと思います。つづきを読む
@December 21, 2020
#02
米国で用いられている世代別定義によれば、「1981~96年までに生まれた人口」が「ミレニアル世代」、1997年以降に生まれた人口層が「ポストミレニアル世代」とされています。この「ポストミレニアル世代」は「Generation Z(通称GenZ)」と呼ばれ、ミレニアル世代と価値観や嗜好が大きく異なることから、これまでミレニアル世代が中心となって形成してきた文化に反発し、新たな動きを見せています。つづきを読む
@November 30, 2020
#01
コンテンツ作成において、文章を書くのは長らく人間の役割でしたが、AIもかなり自然なかたちで文章が生成できることが明らかになってきています。多くのメディアですでに取り上げられていますが、イーロン・マスク、サム・アルトマン率いるOpenAIによって提供されているAIモデルのGPT-3で、投稿文章をインプットとして学習させ、テーマを与えることで自動的に文章生成を行うことが可能になりました。つづきを読む
@November 17, 2020