サブスクは「量から質」の時代へ(2020/10/1)

Oct 15, 2020 1:42 PM (GMT+9)

こんにちは、株式会社キメラです。私たちは出版社・新聞社や放送局といったパブリッシャーに対し、メディアビジネスをグロースするための課題解決やデジタル化を支援している会社です。

弊社のニュースレターでは、パブリッシャーの方々に向けて国内外の注目ニュースをご紹介するほか、キメラの最新動向を隔週でお届けしています。

ここからは【2020年10月1日号】の内容をご覧ください。

1. サブスクは「量から質」の時代へ

日本ではデジタルサブスクリプションを「たくさんの記事が定額で読み放題」という謳い文句で訴求することが多々あります。しかし、欧米ではその逆に、「量より質」のコンテンツ戦略が主流になりつつあることをご存知でしょうか。

■より少量の、より良質なコンテンツを:地方紙の課金戦略が転換(英文)

欧州の地方紙における課金戦略を調査した、オックスフォード大学 ロイタージャーナリズム研究所のレポートです。約2年、20件以上のインタビューを実施した結果、以下の傾向が明らかになりました。

・「一見さん」を含むリーチ数の拡大よりも読者との濃い関係づくりを重視・課金形式は広告掲載やタイアップからサブスクや寄付へ転換・従来の報道コンテンツだけでなく、深堀りした調査報道や連載、ポッドキャストへも拡大国内の新聞社においても、日本経済新聞が有料購読者のエンゲージメントを高めるため、電子版のコンテンツ本数を減らす方向で検討をしているとのことです。

■「The Atlantic」が年間30万人以上の有料購読者を獲得した方法は「質、質、質」(英文)

雑誌メディアにおいても同じ傾向が見て取れます。米国の「The Atlantic」は昨年9月にペイウォールを設置してからの1年間で、有料購読者数が30万人を超えました。このレポートでは、急成長の要因がコンテンツの質にあると分析しています。同社はニュースレターなども駆使しつつ、「月に3回の訪問で十分なエンゲージメントが得られ、購読者が途絶えないようにすることができる」と明かしています。丁寧に制作された独自のコンテンツによって、無理に訪問数を稼がずともエンゲージメントを高めている事例です。「The Guardian」や「Le Monde」も、昨年から記事の掲載本数を削減することで、むしろ読者の獲得に成功していることが明らかになっています。

■「ペイウォール はメディアの収益源として最適ではない」:南ア・デイリーマーベリック創業者 B・ブルキッチ氏

「量より質」の戦略は、ペイウォールによる課金モデル以外でも効果があるようです。南アメリカのニュースサイト「Daily Maverick」は、「The Guardian」のような読者に寄付を求めるモデルで収益を得ています。廃刊となった紙雑誌を引き継いだこのメディアは、競合メディアが手軽なニュース記事を取り扱うなかで、手間をかけた記事で読者の支持を得ています。

2. キメラの社内Slackでシェアされた注目ニュース

2019年の営業利益は73%増の1430万ポンド、週2ポンド以上支払う52.2万人の購読者。発行部数と広告の減少は購読料で「ほぼ完全に相殺された」。

「GPT-3」は非営利の人工知能研究機関であるOpen AIが提供する強力な言語モデル。書き出しのきっかけを与えるだけで、小説、エッセイ、ニュースリリースなどをまるで人間が書いたかのようなクオリティで出力できる。

Buzzfeed、The Verge、The NewYork Magazineなどで活躍したジャーナリストたちが独立する動きが広がっている。新型コロナウイルス感染症のパンデミック下での環境変化を促しているのは、ニュースレターだ。

「(中略)Hayakawa Books & Magazines(β)は、Webメディアの準備段階という位置付けでスタートしました。どういう記事を書いたらどんな反応があるか、書籍販売にWebがどう役立つのか。そうした理解を社内で共有できればいいな、と思って始めたんです」

DoubleVerify社によるレポート「2020年のメディアと広告の4つの基本的なシフト」から。広告は掲載されているメディアブランドとの適合性が重要である。

Facebookからは刺のある言葉もあり、Epic Gamesが「フォートナイト」をApp Storeから削除されたことを巡ってAppleと法廷闘争になっている件と無関係とも思えない。

「ゲームからTwitterなどへと、ネットやSNSを媒介としてコミュニケーションが生まれる傾向がある。だからこそ、新聞広告だけにとどまらない可能性を見越して、あえて選んだ」

「Xbox Game Pass Ultimate」は、2021年の前半に日本でもサービス開始予定(おそらく今回のFunimationのアニメバンドルは含まれない)。

Appleのポッドキャストアプリは、個別の番組を聞かせる構成だが、ScoutFMは視聴履歴とAIベースのソフトウェアから複数の番組をまとめたステーション(プレイリストのようなもの)を作成することができる。