メルマガは時代遅れ?いいえ、強い味方です(2019/11/13)

こんにちは。キメラです。このnoteは弊社のニュースレターで過去に配信した記事を再編集したアーカイブです。ニュースレターではパブリッシャーの方々に向けて国内外の注目ニュースをご紹介するほか、キメラの最新動向を隔週でお届けしています。最新号を受け取りたい方は、ここから登録できます。

1.メルマガは時代遅れ? いいえ、強い味方です

サブスクリプション(有料購読)導入の重要性が叫ばれる昨今ですが、1日に数千〜数万のコンテンツが配信される中で、単に「有料購読してください」とオファーしても成果にはつながりません。読者に「お金を払ってもコンテンツを読みたい」と思わせるためには、メディアへの定期的な訪問を促し、愛着を持ってもらうことが重要です。

今、その手段として海外パブリッシャーがこぞって活用しているのが「メール」です。日本でいう「メルマガ」は時代遅れに感じるかもしれませんが、海外では自社の記事を読者に直接届ける「ニュースレター」として評価されています。今週は意外と奥深い、デジタルメディアのメール活用についてご紹介します。

<ニュースレターの効果>

ニュースレターがもたらす効果について、様々な海外パブリッシャーの例とともに解説した記事です。・New York Timesの無料ニュースレターの購読者が有料会員になる確率は通常の2倍・Seattle Timesのニュースレター購読者は、Facebook読者に比べ25倍も有料会員になりやすい・The Timesはニュースレターによって有料購読のキャンセル率を49%減らしたなど、具体的かつ驚くべき効果が紹介されています。

PIANO SOFTWARE社の役員による講演録です。グローバルで幅広く使われているサブスクリプション管理ツールを提供する同社のデータからも、メールがサブスクリプション購読にもたらす効果が語られています。具体例としてBloombergの取り組みを紹介しています。

<パブリッシャーのニュースレター活用事例>

パブリッシャー各社の活用事例は、以下の記事に詳しいです。

また、直近では2019年11月13日に、米国の経済メディア「Quartz」の日本版がローンチしたことが特筆に値します。

月額1000円の会員メニューで提供しているのは、「毎朝のニュースレター」「英語版記事の読み放題」と、ニュースレターにかける熱量がうかがえます。ニュースレターを重視する米国版Quartzの思想をくんだものでしょう。米国版Quartzのニュースレター運営についてはDIGIDAYの記事に詳しいです。

2.海外パブリッシャーの最新ニュース

海外からは、2019年10月にリリースされたFacebookのニュースタブに対する賛否が寄せられました。

<PICKUP>

このたびのFacebookのニュースタブで話題となっているのが、パブリッシャーに対する利益分配の方法です。限られた媒体を対象にしているとはいえ、支払いを広告収入の分配ではなく直接払いにしている点に注目が集まっています。

しかし、Facebookの度重なる方針変更の歴史を踏まえた辛口な論調も目立ちます。パブリッシャーがプラットフォームに期待・依存しすぎることへ警鐘を鳴らしているのでしょう。

<その他の注目ニュース>

米国のパブリッシャー「Newsweek」の現状を克明に報じた記事です。トラフィック至上主義に陥った編集部では検索流入やバズを意識せざるをえず、ライターと編集者が時間に追われるあまり杜撰なファクトチェックを避けられないといいます。記事中にはノルマ管理のデータシートや記事エンゲージメント計測ツール「Chartbeat」のスクリーンショットも生々しく掲載されており、メディア運営のあり方を考えさせられる内容です。

2019年11月6日、New York Timesは四半期決算を発表しました。総収入は昨対比2.7%増で、サブスクリプションが売上を牽引。デジタル版の契約者数は前の四半期から27.3万人増加し、計400万人を超えました。一方、広告売上は昨年から6.7%減となっています。この結果に対し、New York Times自身が紙上に発表した見解です。

3.国内パブリッシャーの最新ニュース

<PICK UP>

国内からは、新メディアローンチのニュースが相次いで届きました。

2019年11月5日、NewsPicksが発行するフリーマガジン『HOPE』が学生向けに再スタートしました。オンラインと紙面を展開し、参加は基本無料。デジタル版に有料記事が一部配信されるようです。紙媒体を「友人とのシェア用」と位置付け、希望するユーザーにマガジンを3部送るシステムが興味深いです。デジタル主体のサブスクリプションメディアならではの戦略だといえそうです。

2019年11月7日、『文藝春秋』が初めてのデジタルサブスクリプションサービスをnote上で開始しました。注目すべきは、外部プラットフォームを採用した背景に、開発に時間とコストをかけず即座にサブスクリプションビジネスを始めたいという明確な狙いがあることです。自前主義でないサブスクリプション運用の成功例となるでしょうか。

<その他の注目ニュース>