by Everleigh Malley(原文)2025.12.15
最近メディア業界に関わっている方なら、さまざまな言い回しで「トラフィックの終焉」という言葉を耳にしたことがあるでしょう。AIによる要約やチャットボットが台頭するにつれ、検索、ソーシャルメディア、リファラルといった従来のウェブトラフィックの経路が枯渇しつつあるという考えを示すものです。
たしかにAIは検索結果に浸透しつつあります。しかし、データが示す実態はもっと複雑です。
Chartbeatでは世界数千のメディアサイトで数百万人の読者のリアルタイムおよび過去の行動を追跡しており、AI時代におけるオーディエンスの行動パターンの変化を最前線で観察しています。そこで明らかになったのは、トラフィックがなくなっているのではなく、移り変わっているという事実です。
オーディエンス動向とトラフィック崩壊神話の真実
実際にパブリッシャーがトラフィックの減少を確認していることはわかっています。ですが、グローバルを見ると週間ページビューは前年比で5%増加していて、2024年第2四半期は70億、2025年第4四半期には73億に達する見込みです。
変化しているのはオーディエンスの規模ではなく、そのオーディエンスがどうコンテンツを発見しエンゲージするか、です。
現在のグローバルトラフィックの内訳は以下の通りです:
- サイト内回遊:42%
- 検索:24%
- ダイレクト:15%
- ソーシャル:10%
- 外部リファラル:9%
これはつまりトラフィックの数をもっとも大きく左右する要因は、サイト内で起こっていることを意味しています。サイト訪問がソーシャル経由であれAIツール経由であれ、この事実は変わりません。このテーマについては内部トラフィックを解読する記事でより深く掘り下げていますが、要約すると、強力な内部回遊を促すことができるパブリッシャー——次のおすすめの記事を提案する、定番コンテンツを再浮上させる、読者を関連情報につなぐパブリッシャー——こそが、オーディエンスの行動が変化しても繁栄できる最良の状態にあると言えます。
これまでの検索とGoogle DiscoverをAIリファラーと比較
トラフィック動向をより深く理解するため、Google検索やGoogle Discoverといったリファラーソースを詳しく見てみましょう。トラフィックの激減が現実化していない主な理由は、過去3年間でGoogleからのトラフィックが安定して推移し、総トラフィックの約20%を占めている点にあります。この割合は検索とDiscoverでほぼ均等に分かれています。
下のグラフは米国のGoogleトラフィックの推移を示しています。その他の地域でも同様の傾向が見られますが、Discoverと従来の検索の割合は逆転しています。
トレンドにおける次のシフト:AI
ChartbeatネットワークにおけるAIプラットフォーム由来のページビュー比率を見ると、主要な参照元であるChatGPTでさえ1%未満であることがわかります。それでも、生成AIや大規模言語モデル(LLM)がメディアエコシステムに急速に浸透し、オーディエンスの情報発見方法やプラットフォームの情報提示方法を変革しつつあることは疑いようがありません。
パブリッシャーにとっての懸念点は、AIモデルがコモディティ化されたコンテンツ、つまりかつて検索トラフィックを確実に集めていた「まとめ記事」「解説記事」「定番記事」の要約や複製に長けていることです。汎用的であったり重複した報道に依存するパブリッシャーは、オーガニック露出の機会が少なくなる可能性があります。
一方で、こうしたAIの限界こそがメディア組織の真価——独自取材、ブランド、そして信頼——を浮き彫りにします。AIは人間のストーリーテリング、コミュニティにおける信頼性、創造的な判断力を再現できません。これらが優位性であり、独自取材、独占動画、独自の分析を提供するパブリッシャーは、この新たなエコシステムにおいて一層の価値を持つようになるでしょう。
変化するオーディエンスへの適応方法
2025年以降を特徴づけるオーディエンス動向をまとめると:
- トラフィックは消滅せず、再分配される。従来のリファラーソースが変化するなかでも、世界のページビュー数は増加傾向にあります
- 内部トラフィックがもっとも重要である。リサーキュレーションループ(内部回遊)を強化し、読者に深い経験を提供し、ロイヤルティを高めましょう
- 検索トラフィックは安定を維持。全地域において、Google検索とGoogle Discoverでの露出向上のための最適化を継続する必要があります
- AI Overviews(AIによる概要)検索は課題であると同時に機会でもある。権威性と独自性を構築することで差別化を図れます
- コンテンツを回すのは変わらず人間である。優れたコンテンツと効果的なデリバリーが成長の基盤でありつづけます
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- 読者のエンゲージメント向上:コンテンツに夢中になる、愛着をもつ読者をみつけましょう
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