by NICK LIOUDIS, Ximera(原文)2024.05.23
私たちはこれまで何度もダークソーシャルトラフィック、つまりリファラーのないサイト訪問について質問を受けてきました。流入元のリファラーの把握とそれに対して必要なときに適切な対応ができることは、コンテンツ編成において大切なことです。とくにモバイルのダイレクトトラフィックがデスクトップを上回り、新しいプラットフォームが生まれてくるなかで、読者がどこでどうやってあなたのメディアを見つけるかを知ることが大切になってきます。
そこで、ダークソーシャルにまつわる3つのよくある質問にお答えし、新しい流入元を解明していきましょう。
ダークソーシャルとは何か
今日、もはやダークソーシャルはソーシャルメディアだけの話ではありません。ダークソーシャルは、既存の流入元(個人のメール、ニュースレター、新しい人気のソーシャルメディアプラットフォームやメッセージングアプリなど)からのトラフィックである可能性は高いものの、はっきりしたリファラーがありません。明確なリファラーがあり流入元を判別できるオープンなソーシャルメディアと対比して、流入元を判別できないこれらのトラフィックの流入元はダークソーシャルと呼ばれています。
Chartbeatはダークソーシャルを「Email, Apps, IM」のリファラーに分類します。
ダークソーシャルのトラフィックは、ほかの知らないサイトからの記事ページへの訪問、もしくは未知のモバイルアプリからの記事ページへの訪問といえます。これらに共通するのは、訪問先のサイトへリファラーデータを渡さないプラットフォームやウェブページからの訪問だということです。こういったケースでは流入元を特定することはできませんが、Chartbeatのデータサイエンスチームはこれらの解明に専念しています。
なぜダークソーシャルをダイレクトトラフィックに分類しないか
リファラーがないサイト訪問という定義からすると、ダークソーシャルはダイレクトトラフィックと同じだと思われるかもしれません。しかし、私たちはダークソーシャルとダイレクトトラフィックとでは、訪問するユーザーの行動に大きな違いがあると考えているため、それぞれを別の分類で示しています。
- サイトのトップページやランディングページ(いわゆる最新記事一覧ページやカテゴリの新着一覧など)を直に開いて訪問するユーザーは、ブラウザのブックマークを使うか、URLバーにドメインを直打ちしてサイトを開くことがわかっています。Chartbeatはこれをダイレクト(direct)トラフィックに分類しています。つまり、トップページやランディングページへの訪問で、かつリファラーのないものがダイレクトトラフィックに分類されます。
- 対して、ソーシャルからの直接訪問は、先ほども触れたようにネットワークリクエストでリファラーデータの転送を許可していない、未知のプラットフォームやウェブサイトからのリンクで訪問するユーザーで構成されています。一般のユーザーが日々新しいものが流れていく個別の記事ページをブックマークしたり、URLバーへ個別の記事のURLを直接入力して訪問するケースは、まったくないとは言えないまでも、ほとんど考えられません。これらを踏まえ、Chartbeatでは個別の記事ページへの訪問で、かつリファラーのないものをダークソーシャルトラフィックとみなし、「Email, Apps, IM」のリファラーに分類しています。
ダークソーシャルの流入元を明らかにするには?
ダークソーシャルトラフィックの真相を知る方法のひとつは、ページのURLに付けることができるUTMコードを使うことです。UTMコードを使うことでプロモーションのための広告を運用しているチャネルも含めて、サイトへのクリックを追跡することができます。ChartbeatではReal-time DashboardとAdvanced QueriesでUTMを使ったトラフィックを表示できます。
Real-time Dashboard(リアルタイムダッシュボード)での活用例を挙げましょう。ニュースレター(メルマガ)がロイヤルティの高い読者と繋がる有効なチャネルになっていることはご存知のとおりです。つまりニュースレター読者の反応を理解することは、先々のプロモーション戦略の役に立ちます。
- ニュースレターの配信ツールのデータからも、そのニュースレター購読者がロイヤルティの高い読者であるかどうかがわかります。そのニュースレター読者にChartbeatで(つまりWebサイトで)ロイヤルティの高い読者に反響のあった記事を当て、彼らからもう一度同じ反響を確認できれば、ある種のキュレーションツールとして機能します。その際、UTMタグを使えば、その反響がSNSのポストによるものか、ニュースレターによるものかを判別できます。
- 多くのチャネルにコンテンツを拡散していくと、オーガニックのエンゲージメントとSNS広告によるエンゲージメントをそれぞれに分類して確認する必要がでてきます。UTMのカスタムパラメータを使えば、それが可能です。これが2つ目のユースケースです。
Advanced Queries(アドバンスド・クエリー)を使うと、チャネルごとにエンゲージ時間、ロイヤルティ、回遊率などのパフォーマンスレポートを作成できます。たとえば、編集チームはコンテンツの各カテゴリに固有のUTMコードを付けることで、チャネル固有の読者行動に基づいて長期的なプロモーション戦略を作ることができます。さらに、コンテンツマーケティングのチームはAdvanced QueriesとUTMで、広告を伴ったプロモーションがユーザーに効果的にリーチできているかを把握することができます。
新しいリファラーが増えるにつれて、ダークソーシャルトラフィックは増加していくでしょう。ですが、それらのトラフィックが謎に包まれることがないよう、Chartbeatでは世界中の組織と協力してトラフィックを特定し、適切なタグ付けを行っていきます。お急ぎの場合は、それまで待たずともUTMを活用できます。
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