NICK LIOUDIS(原文)2024.06.27
エバーグリーンコンテンツは、グローバルパブリッシャーの間でますます注目を集めています。こういったコンテンツや、公開が数ヶ月・数年前にも関わらず突然トラフィックが急増するコンテンツに関しての戦略を立てることで、新しい読者にメディアを知ってもらい、長く愛してもらえるファンを生み出す目標の達成に役立てることができます。
今回は、過去のヒストリカルデータからの気づきがリアルタイムのデータを補完し、メディア全体でエバーグリーンコンテンツとその他のコンテンツそれぞれをどう活かせるのか考えるための方法をご紹介します。
過去の振り返りから、先の道筋を立てる
リアルタイムデータはコンテンツへの注目や読者のエンゲージメントを維持するための必要な調整に、そのときすぐに役立つシグナルを知らせてくれます。しかし、過去の振り返りから文脈を見出すことも重要です。過去の成功や失敗にこだわるのではなく、エンゲージメントの主な要因を見極め、今後の道筋を立てるのです。
まずは目標設定からはじめましょう。短期的な戦略と長期的な戦略の両方をつくることが重要です:
- 適切なKPIを使う(組織全体またはチーム全体)
- 長期的なエンゲージメントとロイヤリティの原動力に焦点を当てる
- ワークフローに組み込みやすい
- チームにとって意味のある日次、週次、月次でコンテンツのパフォーマンスを評価する
最後のポイントが重要です。戦略をつくる際のパフォーマンス評価に適している頻度を掘り下げてみましょう。
コンテンツ編成に役立つヒストリカルデータの分析
パフォーマンス評価のために行うヒストリカルデータの分析の頻度は、そのコンテンツがエバーグリーンかそうでないかに関わらず決まります。1日に複数のコンテンツを公開する場合は日次または週次レポートで把握するのがよいでしょう。対照的に、週1回またはそれ以下の公開頻度なら、月次でのレビューがエンゲージメント戦術がうまくいっているかの確認に適しています。
分析する頻度が決まったら、定期的にパフォーマンスを振り返り、モニタリングしましょう。そのとき役立つTipsをお伝えしておきます。
- データの日次レビュー
日常的に、編集チームによい気づきをもたらす可能性があるのは、何かが起こったり読者からの反応があるタイミングです。Chartbeatのヒストリカルダッシュボード(Historical Dashboard)はそのタイミングを把握するのに役立ちます。たとえば:
- ほかの時間帯より読者が多い時間帯はありますか?
- 特定のデバイスの読者(デスクトップまたはモバイル)にサービスを提供するのに最適な時間帯はいつでしょうか?
- ソーシャルメディアへのポストに最適な時間帯は?
これらを把握しておけば、すぐに編成を調整してエンゲージメントを高めることができますし、深い分析に取り組む時間を確保することもできます。
- 週次のデータ分析
週次でも日時と同じ考えかたが使えますが、考慮に加えたい点があります。
- 月曜日と金曜日、日曜日では、どんな読者の行動傾向が見られますか?
- 重要な読者層(モバイル読者やロイヤル読者など)のエンゲージメントに影響しているコンテンツはどれでしょうか
- 特定の日の特定の時間に繰り返すパターンはありますか?
- 公開スケジュール(時間/頻度)は、サイト全体のエンゲージ時間や回遊にどのような影響を与えているでしょうか
こうした気づきを毎週得られれば、読者がコンテンツを求めている時間帯やプラットフォームに向けてのコンテンツを、事前に、積極的に計画することができます。
- 月次データを振り返る
半期または四半期目標の進捗を追いかけている場合でも、月単位でKPIを把握すれば、それらをすべてをまとめられます。次のこれらも網羅できます。
- わたしは/わたしたちのチームは月毎の目標を達成できたか
- サイト流入のトラフィックが多かったチャネルは何か
- KPIを上回ったセクションや書き手は?
- 再浮上した過去のコンテンツなど、今後のコンテンツ計画に役立つような特筆すべき点はあったか
1ヶ月分のデータの振り返りでも、目標を達成するためにどんな調整が必要なのか理解するのに十分な視点を得ることができます。また、注意が必要なタイプのコンテンツやチャネルにリソースを再配分する決定にも役立ちます。
データを見て終わらせず、行動する
Chartbeatユーザは、ヒストリカルダッシュボードを使って、日次、週次、月次のデータをチーム全体に提供することができます。これらのデータに基づいて計画を立て、必要なエバーグリーンコンテンツ戦略を調整しましょう。以下のポイントは誰にでも実行可能です。
- コンテンツ全体の傾向を把握する
毎日、毎週、または毎月の時間枠で、チャネル全体のデータの異常値を探します(たとえば、ソーシャルトラフィックのピークは朝か夕方か? 一週間ではどうでしょうか?)
次に、別のセグメントの最近のトラフィックとエンゲージメントを過去の期間と比較し、パフォーマンスの過不足や傾向を見つけます。
- 型をつくる
Chartbeatの「インサイトバッジ」はチャネル全体でパフォーマンスの高いコンテンツ(たとえば、「ソーシャル経由のパフォーマンスが高い」、「検索からが高い」、「モバイルが多い」など)を自動で表示してくれます。
この表示がどのトピック、タイミング、記事の種類が、より多くエンゲージメントに繋がっているのか考える機会を与えてくれます。結果を記録しておけば、今後のコンテンツ企画に使える特定の型が作れるかもしれません。
- 型とほかのシグナルを組み合わせて戦略を実行する
データを見ていると、エンゲージ時間が長く質の高い記事が、期待したほどの数の読者には届かないといったケースが出てきます。そういう記事はもっとプロモーションが必要です。チャンネルをまたいで、新しい切り口で再度プッシュすることを検討しましょう。結果をすぐに知りたい場合はリアルタイムダッシュボードで成果を確認することができます。
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