最大のトラフィック源は引きつづきGoogle検索
2023-03-29
記事のユーザーエンゲージメントに特化したデータ分析プラットフォームをパブリッシャーに向けて提供するChartbeatは、2022年のトラフィック、エンゲージメント、参照元、デバイスの種類を分析しました。
1. トラフィックはパンデミック前の水準に戻った
2020年、2021年にみられたパンデミックによるトラフィックの短期的・瞬間的な増加は、2022年の推移にはみられません。3月初旬に訪れた全体ページビューのピークは世界がウクライナでの戦争に目を向けたことによるものとChartbeatは解説しています。
2. エンゲージメントは徐々に減少
2月末からのページビュー増加はエンゲージメントの増加にも繋がっていました。しかし、全体の月間平均エンゲージメントタイム(平均滞在時間)は年間を通じて6.9%、2.15秒の減少になりました。北米では2月末に36秒弱にまで達していましたがそののちに減少。日本を含むアジア・パシフィックはこの地域別分析ではほかの地域と比べてもっとも短い傾向が見て取れます。
3. Googleが最大のトラフィック源
最大のトラフィック源は検索であり、Googleが牽引しています。この1年でもFacebookからのトラフィックが9%近く減少したのに対し、Google検索からのトラフィックは7%増加しています。Googleの生み出すページビューはここ数年Facebookの3倍であり、Chartbeatはこの傾向は2023年も変わらないと予想しています。
4. 4回に3回はスマホからのトラフィック
デバイスシェアは引きつづきモバイルが圧倒的です。
年末わずかにその傾向が強くなり、タブレットは全体のおよそ3%に留まります。
5. 外部からのトラフィックはほぼ横ばい
サイト内から同じサイト内への遷移、いわゆる内部回遊(Internal)は2022年の平均で総トラフィックの約36%を占めています。
外部トラフィックは検索が最大で23%。検索はわずか1%増加しましたが、ダイレクトとソーシャルからのトラフィックは1%減少しました。
Chartbeatは外部からのトラフィックが横ばいか減少になればロイヤルユーザーを維持するための内部回遊(リサーキュレーション)戦略の重要性はますます高まると言います。
最後に
これは全世界のメディアトラフィックを俯瞰するレポートです。全体の主要な傾向を掴むこと、2023年のトラフィック・エンゲージメント戦略の作成に役立ちます。しかし、あくまで全体の傾向であるため自社メディアの戦略作成には自社メディアのトラフィック傾向が2022年、どういった推移を辿ってきたのか、このレポートに挙げた項目ごとに整理されることをおすすめします。もちろん、コンテンツの傾向と戦略とあわせて。
Chartbeat(チャートビート)は世界中の何千ものパブリッシャーから信頼されている、業界をリードするエンゲージメント分析プラットフォーム。デジタルメディアのコンテンツがどう読まれたのかを分析できる。
The New York Times、The Washington Post、Netflix、CNNなど、世界70カ国・6万を超えるメディアで導入され、日本では日本総代理店として株式会社キメラがパブリッシャーへChartbeatの提供とサポートを実施している。もっと詳しく
Chartbeatの特徴
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