by JACK NEARY(原文)2023-07-24
2023年の第1四半期は、中東で平均エンゲージ時間(平均滞在時間)が減少し、東南アジアと中央アジアでモバイル利用者数が増加、読者ロイヤルティは中央/東欧で引き続き最も高い結果となりました。
第1四半期の調査から得られたグローバルのインサイトについては、以下に続く本文をご覧ください。
エンゲージ時間はアフリカと中東が最長
アフリカの読者の平均エンゲージ時間は36.2秒と、最もエンゲージメントの高い読者でした。次いで中東が35.8秒、中東欧が35.5秒を記録しています。
ほとんどの地域で2022年第4四半期と比較べて増加していますが、例外として中東は平均エンゲージ時間が約9秒減少しています。
モバイルのトラフィックが東南アジアと中央アジアで増加
東南アジアの読者は引き続きほぼモバイルデバイスのみでコンテンツを消費しており、同地域におけるページビューの87%はモバイルデバイスによるものです。中央アジアは84%と僅差で続き、前四半期の80%から増加しています。
モバイルデバイスからのページビューはほとんどの地域で増加しましたが、アフリカと南ヨーロッパでは、モバイルトラフィックが前四半期と比較してそれぞれ1~2%減少しました。
検索トラフィックは中央アジアとアフリカで減少
第 1 四半期の中央アジアのページビューの 38% は検索によるもので、前四半期の 42% から減少しました。アフリカでも検索経由で生じたページビューの減少が目立ち、39%から34%に減少しています。
ソーシャル経由のページビューがアフリカ、北米、南ヨーロッパで増加
ソーシャル経由のページビューの割合は引き続きアフリカが最も高く、2022年第4四半期の22%から前四半期は24%に増加しました。北米が18%、中欧・東欧が16%と続いています。
ラテンアメリカや中央アジアなど、1~2%減少した地域もいくつか見受けられました。
読者ロイヤルティがアフリカ、中東、中央アジアで高まった
中欧・東欧では、ページビューに占めるロイヤルティ(訪問頻度)の高い読者の割合が49%と、引き続き最も高い結果となりました。前期比で増加率が最も高かったのはアフリカで、読者ロイヤルティは29%から33%へと改善しました。
ほとんどの地域で増加または横ばい傾向でしたが、南ヨーロッパは37%から36%に、東南アジアは37%から35%に減少しています。
2023年第1四半期 調査のポイント
1. 読者エンゲージメントは、その年の序盤に高まる。
2021年と2022年で、平均エンゲージメント時間は年間を通して徐々に減少しています。第2四半期は、エンゲージメント戦略を実施したり見直したりするための重要な時期といえます。
2. ソーシャル経由のトラフィックは第1四半期で増加したものの、依然として検索トラフィックとの差は歴然。
四半期連続で減少していたソーシャルからのトラフィックは、ほとんどの地域で増加または横ばいとなりました。しかし、ページビューに占める割合は15%と、検索からのトラフィックの29%とは大差がついています。
3.読者ロイヤルティはエンゲージメントから始まる
中欧・東欧では、昨年から平均エンゲージメント時間が継続的に増加しており、現在はロイヤルティ(訪問頻度)の高い読者が占めるページビューの割合で世界的に突出しています。これは、すべての地域にとって良い知らせではないでしょうか。ロイヤリティの高い読者は、新規にメディアを訪問する読者に比べて、1回の訪問あたり約2.5倍のコンテンツを消費します。そのため、今期の小幅な増加によって大きな効果が期待できるのです。
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